おまけのバックナンバー
ガラスの多面
 いそぎんちゃくが初めてガラスの仮面に触れたのは、会社の寮のごみ捨て場に捨てられていた別冊近代麻雀に載っていた、この作品からでした(現在は、単行本「MAHJONGまんが大王」に収録)。この作品にミョーな衝撃を覚えたいそぎんちゃくは、その後TVドラマ版ガラスの仮面を視聴。現在に至るわけですね。おそらく、このページを御覧になっている方々は、この作品の作者・喜国雅彦(きくにまさひこ)とは無縁でしょう(苦笑)。というわけで、ちょっと紹介してみる事にします。

北島ヤマは、一見平凡な少女だった。けっして美少女ではなく、成績もよくはなく、とりえと言えば麻雀だけという、ほんとにごく普通の女子高生だった。  腐乱軒に母親と住み込みで働く少女、北島ヤマ。
 ある日彼女は、出前の途中に発見した新しい雀荘に寄り道をしてしまう。

 「おじさーん、一人だけど入れるー?

 タキシードを着た店員が答える。

 「ちょっと待ってくれれば、入れると思うけど

 「そんなあー、牌の音を聞きながらおとなしく待ってるなんて私には出来ないわー!!」

 「女子高生だからって、何でも甘えれば道理が通る思てたら大間違いやぞ

 「あっ。じゃあ、あそこの空いてるところで一人でやってってもいい?」

 「一人で? そ、そりゃ、いいけど…」


 ヤマは、ひとりで麻雀を始めた。

 「何だよー、それアタリじゃねぇのかよ!! バカヤロー、俺なんか上がってたのを崩したんだぜー。」
 「あちゃー!!」
 「しまったあ、こいつだー!!」
 「あ、アレは何だ!!(その隙に牌を出す)」
 「あたあー!! 見のがせよ、テメー。可愛くねぇぞー!!」
 「さっきから、俺ばっか、ねらってねェか? わかったよ、うまいのはわかったよ、いくら? ウソだろー!!」
 「おメェもみれんたらしく、山めくってんじゃねェよ。俺がアンコってんだよ


雀荘内にいた他の客 客達が不思議そうな目でヤマを見つめる。

 「何やってんだ、あの娘は」

 その言葉をさえぎって、ベレー帽にサングラスをかけた髭面の男が叫んだ。

 「い、いや。わしには見えるぞ。いないはずの、他の三人が!!」

 別の客もつぶやく。

 「わ、私にも見える!!」

 「上家は初心者の幼なじみ、下家は面前で手作りをしようとする無口な奴、対面はポーカーフェィスで一人勝ちしている同級生…」

 「そして、そいつはひそかに彼女のことを恋していて、足がちょっと臭い奴だ!!」


オーッホホホホ  その様子を、雀荘の窓から覗いている黒いドレスを着た髪の長い、そして恐い顔をした一人の女がいた。

 「見つけたわ!!」
 「とうとう見つけたのよ、私の宝を!! オーッホホホホ」

 「だれか、ケーサツに電話しろー」

 その雀荘は、ビルの二階にあったのだった。

 恐い顔の女の正体は、長い間芸能界を離れていた星影千草
 自分が持っている野望のために、ピッタリの少女を捜していたのだった。

 その数日後…。
 下落合ニュープリンスホテルで、星影千草による記者会見が行われようとしていた…。


− 続く −
(ウソ。この続きは(古)本屋さんで手に入れてから見てください)


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