『資本論』を読む / 伊藤 誠[本]
えーと、半年以上前に買った本ですがようやく一通り目を通せました。
「読んだ」とははっきり言えないのですね。
原典はハードルが高いと思って、こういう「美味しいどころ取り」の本に
手を出したのですが、それでもハードルは十分に高い。
やはりそれなりに気合を入れないと読めないです。
理系の論文は、ある程度、読者がわかりやすいように気を配るものだと
漏れは思っているのですが(全然わからん論文書く人もいるけどね)、
文系の文化は必ずしもそうではないという話を聞くと、
誰かの著作の解釈や紹介だけでおまんまが食えるというのも
さもありなんという感じです。
要は原典もわかりにくいということなんですが。
まあそれはさておき、マルクスだからって共産主義を説いているわけではなく、
これはあくまで資本主義社会での金回りのからくりを考察しているわけで、
新自由主義真っ盛りの現代の問題点への糸口があるかなーと思って読んでみまんた。
考察が主に製造業(そりゃ昔だから仕方ないけど)なので、
サービス産業がメインである現代にそのまま当てはまるわけではないのですが、
最終章にこんな一文がかいてあります。
(これは資本論でなくて、この著者の意見ですが)
現代の資本主義は、自由な市場の競争的なしくみにもとづく資本の価値増殖運動の展開が、 古典派経済学や新古典派経済学の想定するような調和的で効率的な経済活動を実現するものではなく、 むしろ「資本論」に示されているような、労働者の階級的な抑圧、社会的な資産や所得の格差拡大、 さらには内的矛盾の発現としての経済生活の不安定性をもたらすことを、はっきりと露呈してきている。
共産主義が良いとは思いませんが、
「今の」資本主義にはいろいろと無理があるなと思っている人には
それなりに勉強する価値があると思います。
NP : Live In Munich 1977 / RAINBOW

